『君と まわり道』 73

*少しR入ります*  帰りの電車の中は混んでいて、二人で向かい合って立っていたが、時折目が合うと拓海が真剣な眼差しを向けるから焦る。何かを語っているんだろうけど、オレはじっと凝視出来なくて、目が泳いでしまうんだ。一体、何を言いたい?それに、こんな人混みの中でオレをじっと見るなよ。隣に立つ女の子が、拓海を気にしている。オレにはなんとなく感じるんだ、そういう熱ってピンと来るもので、オレもたまにだけど’こい...

『君と まわり道』 72

 ゆっくりとインターフォンを押す拓海の指を見る。その先に、オレたちの新居となる部屋があるのかと思うと、背中が少しだけむず痒くなった。なんだか恥ずかしくて..........。「はーい」高くて通る声が聞こえて、その声は上司の奥さんだと言った拓海。「山城です、こんばんは。」「あ、今開けまーす。」そう言うとすぐにドアが開いて、ドアの向こうに見えたのは中年のおじさん。いや、拓海の上司の森口さんだった。「「こんばんは...

『君と まわり道』 71

 次の日、拓海が上司に連絡をしてみるというので、オレは携帯メールの通知を待っていた。社員が昼食をとる休憩所で、テーブルにスマフォを置いてサンドウィッチを頬張ると、「お疲れ様です。」と言って靴屋のチアキちゃんがやって来た。オレの隣に腰を降ろすと、前の様に彼女の手作り弁当を広げる。「お疲れ様~、彼女出張から戻ったんだね。」弁当を覗きながら、チアキちゃんに言うと、「そうなの。やっと戻ってきたのよ~、又お...

『君と まわり道』 70 

 昨日に引き続き、好調な売れ行きにホクホク顔の山野辺さんだったが、店内の商品を補充するオレを呼ぶとストックルームへと向かった。「なんですか?」と、首を傾げるオレに「今、彼の所に同居しているんだよね?!会社に登録しなきゃいけないから、住所変更書類に記入しておいてね。」と言った。すっかり忘れていたけれど、オレの住所はミサキの部屋のままだった。なんかバタバタしちゃって、それに同じアパートだったし引っ越し...

『君と まわり道』 69

 賑わう店内のざわめきも、オレの周りだけは閉ざされた空間の様に、耳には入って来なかった。下を向いて目を閉じるオレに、トン、と肩を押す手の感触が伝わると、顔を上げる。山野辺さんは驚いてはいるが、オレがゲイだと知っていて、今は相手が親友の拓海だと言う方に驚きを表しているようだった。でも、チカちゃんに至ってはオレの性癖を知らない。ノーマルだと思っているから、その顔にはなんとも言えない驚愕の表情を浮かべて...

『君と まわり道』 68

 雑踏に紛れて拓海の声が聞こえた気がして、思わず来た道を振り返った。駅ビルの中、売り場から社員休憩所へと行く途中の通路は来客でごった返していて辺りをキョロキョロと見廻す。「アツシ、こっち!」名前を呼ばれて声の方へ向くと、エスカレーターを降りてきた拓海の姿が見えた。黒のロゴTシャツにブラックジーンズ姿の拓海は、相変わらずの全身黒ずくめで.....。「お、どうした?」と聞くオレに、鼻の頭を擦りながら近寄って...

『君と まわり道』 67

 「あー、マイッタ。」カンカン、とアパートの階段を降り乍らひとりぼやくオレ。朝8時の日差しなのに、じりじりとキツイ季節になった。自転車置き場で日当たりのいい場所に停めていたせいか、サドルが若干熱くて痛めた尻を刺激する。「くっそーっ!考えたらオレが休みの前日にヤれば良かったんだよなー。アイツの身体を心配して昨夜になったけど、結局オレじゃん!辛いじゃん!」独り言を言いながら自転車を漕ぐと、アパートを出...

『君と まわり道』 66

R18 続きます 拓海の身体にじっとり汗が噴き出すと、オレの腹にも自分の放つ淫猥な蜜が塗りこめられていく。互いの唇を貪るように重ねると、その度に咥内から溢れる滴は絹糸の様に顎を伝う。それをまた舌先で絡めとっていくと、更に奥深く咥内を犯す。.................ぁ、......................ん.............目眩が起きそうな程の快感を自分の下腹部に感じると、足の先までもが震える様だった。...........た、.........く...

『君と まわり道』 65

遂に**R18**お気をつけて!! -----------クチュ、生暖かいローションを手の平に垂らすと、それを指ですくい後ろの窄まりに塗り付けた。モチロン指にはゴムをはめ、自分で解そうと腕を後ろに回す。拓海は、そんなオレの姿を喜々として見ているが、「スゲぇ、そんな風にすンだ?!痛くない?」なんて聞いてくるから気が散ってしまう。「うるせぇ、黙って待ってろ。」と、こんな時に似つかわしくない言葉で、拓海を諭す。が、冷静...

『君と まわり道』 64

------酔っているのか? -----------------「ヤ、......メッ........、たく、.....み!!」拓海の髪の毛を掴むと引き剥したが、またすぐ股間に顔を近付ける。いったいどうしたって言うんだよ。ノンケのくせにオレにフェラをしようっていうのか?「オイ!どうしたんだ、お前はそんな事しなくていいから!」本気で怒るオレに、拓海は身体を離すとズイッと這いあがってオレの顔面を睨みつけた。その目はさっきまでのヘラヘラしていた...