『曇天の月』 030 「R18」


 壁の時計とにらめっこをしながらも、内心はそわそわしていたし、冷汗が背中を伝っていた。

今更こんな茶番劇を演じるなんて、どうかしていると思ってみても、後には引けない。
おーはらが気の毒になったし、こんな事をして何になるのかと思う反面、コイツの気持ちもわかるから・・・。

どんなことをしてもヤキモチは焼かないんだろう。それは、言葉を返せば自分に自信があるって事なんじゃないのかな。
しかも、今までおーはらを切り捨てる事もしてこなかったんだ。案外コイツの事ホントに好きなんじゃ・・・?!

「なあ、おーはらはその人の事好きなんだろ?」俺が聞く。

「もちろん。けど、ボクはその他大勢のうちのひとりなんだ。それならさっさと捨ててほしい。」

ドアに身体を預けると言う。相変わらず腰までのパーカーの下はフルチン。
見えはしないけど、気になる。それに、この状況で、フルチンって...........。
マジでヤバイ気がするのは気のせいかな?

「あ、来た!!」
ドアの向こうで気配を感じると、おーはらが言った。
すぐにドアを開けると、俺の方を向き「じゃあ、またね。」と言って玄関から送り出す。

「またな・・・」と、出来るだけ楽しそうな素振りでおーはらの肩に手を置いた。

廊下の向こうで確かに感じる視線。チリチリと俺の頬に当たる視線が痛い。
そちらの方は見ずに、おーはらの顔だけを見るが、おーはらの視線は、俺の肩越しにその人を見ていた。


コツ、コツ・・と廊下に響く足音を立てながら、俺は部屋を後にした。
もちろんその人の顔は、横目で確認する。癖のある長めの髪をひとつにまとめ、顎には髭を蓄えている。
身長は高め。細いが多分体育会系だろう。革ジャンの下に来たTシャツの胸板は張っている。鍛えてんのか?

そして、・・・・やっぱりお仲間のニオイ。
俺と一緒か・・・、タチ専だろうな。

すれ違いざまに俺を見た目が、笑っていた。

- なに?・・・余裕か・・・

その後おーはらの部屋のドアが閉まると、俺は振り返る。ドアの向こうは静かだった。

少しホッとしながらも心配になるが、今日はここまで。

また何かアクションを起こすとき、おーはらが俺に言ってくるだろうけど、それはその時考えよう。
取り合えず、司に報告しとかなくちゃ・・・

俺は、大通りに出るとタクシーを拾った。


- もう寝てるだろうな。

そんなことを思い乍ら、司のアパートを目指す。
おーはらに軽く刺激をもらって、俺の雄が収まりきらない。おーはらは抱けないが、司は抱きたい。

部屋の前でインターフォンを鳴らせば、すぐに開けてくれた。
「来ると思った。けど、遅いな・・・、何して、」と言った司の唇を塞ぐと、そのままドアを閉める。

.....ン、........

司の身体を壁に押し付けると、もう我慢がきかなくてすぐにベルトを外す。

ふ、......ふ、......んん.........

キスをしながら、司のスウェットパンツをずり降ろせば、互いに硬く誇張しているモノを握り合った。

あ、........
はぁ、...... はぁ、........

チュ..........チュ、........ 、

唇の端から、滴る唾液をそのままにしながら、俺たちは激しく扱き合う。
もう限界、というところまできて、俺は司を壁に向かわせるとその臀部に舌を這わせた。

あっ.......


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