【曼珠沙華】 炎に落ちる 067



 引きずられるように、桂の家の前まで連れて来られると、リュックの紐を掴まれてカギを開けた玄関の中へと放り込まれる。

「痛ってぇな!!・・・もう、何なんだよ?!」
いい加減、頭にきた俺が怒鳴ると、桂は素知らぬ顔で部屋へとあがって行く。

「勉強やめって言っただろ!帰るからな。」

振り返ってドアを開けようと手をかけるが、「なら、オレが千早の家に押し掛けるから。勉強中に逃げたっておばさんに言うからな!」と、まるで小学生の様な事を言う。

「勘弁してくれよ・・・・・。」

半ば呆れながら、仕方なく靴を脱ぐと部屋へとあがって行った。

桂の部屋の机の上には、すでに参考書が用意されていて、俺を待っていてくれたことが分かる。
いつもそうだ。こうやって、俺が次に進めるように準備をしていてくれる。
そこに付け込んで、俺は当然のように桂の優しさを受け入れていた。

だから、こんなに天野さんの事で言い合うなんて、夢にも思っていなかったんだ。

- 嫉妬.......?

椅子に腰かけて背中を丸める桂に近寄ると、頭に手を置いた。

「桂・・・・・・、なんでお前が怒るんだよ。俺はただ、天野さんがちゃんとした大人だって事を言いたかっただけで、俺との事をどうこう知らせたかった訳じゃ無いんだ。だから..........、拗ねるなよ。」
桂のサラッとした髪を撫でながら言うが、黙ったままで。

「俺も、・・・・天野さんに話す前に、桂の気持ちが分かっていたらと思うよ。でも、あの時は全く余裕なんかなかったんだ。」

「・・・・中学の卒業の時、オレが勇気を出して千早のもとへ行ってたら良かったんだ。でも、・・・これ以上こじれたら、道端であっても声も掛けられなくなると思って・・・。」

「桂・・・。」

髪を撫でる俺の手を取った桂が、こちらに目をやる。
少しはにかんだ、子供の様な目をして俺を見るから可愛くて・・・。

「桂、・・・好きだよ。俺が一番好きなのは桂だし、もしも男同士で結婚してもいいって言われたら、俺は桂にプロポーズする。」

「・・・・千早・・・・・。」


桂が立ち上がると、俺は背中に腕を回す。
まだコートも脱がないままで、もっこもこの抱き心地はじんわりと暖かくて。

顔を見合わせると、鼻先を当てて左右に擦り合った。

上唇が触れそうになると、今度は桂の鼻先に口づけする。

........ふ.....っ

甘い息が洩れると、桂が俺の唇を覆った。

背中に回した手は、段々とコートを脱がしにかかり、互いにジッパーに手をかければ一気に引き下げる。

訳もなく興奮する俺たち。
互いの胸の内を吐露し合って、互いの想いを受け入れて、俺たちは深く繋がっていく。




........ん、.....っ


俺の腰を浮かせると、桂が自分に引き寄せる。

仰向けで、互いのものが求め合うのを確認すると、桂の手が俺の後ろに伸びた。
そっと足首を掴めば、見やすいように高く上げられて、それだけで俺のものはダラダラと汁を垂らす。

「か、つら・・・・、も、いいからキて・・・・。」

俺は、片足を桂の肩に乗せると、そのまま手を添えて促す。

「でも、まだ・・・・」
躊躇しながら俺の後ろを慣らしてくれるけど、あんまり余裕が無くて、早く繋がりたいと思ってしまう。

「いいから・・・。」
「ん、・・・。」


ゆっくり引き寄せるように、今度は太ももに腕をかけてきた。
桂の高揚した顔がたまらなくいい。

少しキツイのか、眉根をクッと寄せながら挿入すると、少し息を吐いた。

....ふ、ぅ..........っ、

俺はゆっくり頭をのけぞらせると、更に片足を高く上げる。




やがて、桂の腰がリズムを刻み出せば、二人の呼吸も同じように荒くなった。




は、ぁ.........っ、........







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