『君と まわり道』 38


 日の光が少しだけ和らいで、床に長い影を落とす。

布団にくるまったオレと拓海の身体は、ピタリとつけられたまま。オレの鼻先が拓海のうなじに当たっているが、その感触が気持ちよくて動きたくなかった。

「アツシって.........」
言いかけて言葉を切るから、「なんだよ?!」と聞いてみる。
「ヤリチンって、ミサキが言ってたけど、意外に普通だよな。」
拓海の言葉に、思わずブフッと噴き出した。

「オレの事、そんな風に言ってんのか?.........マイッタな。」
身体を離すと拓海の後ろ姿を見る。
顔だけをこちらに向けようとするが、「だって、散々浮気してたじゃん。」と言われ反論の余地もない。

「.........まあ、な。浮気というか、なんというか.........。」

「男と女だったら、付き合ってる娘以外と寝るなんて完全に浮気だよ。ゲイは違うのか?」
拓海がおもむろに質問してくる。こんな時にこんな話題で、せっかくのいい感じは何処かへ消えた。

「難しいな..............。そもそも、男女間と違って同性愛者のカップルがどれだけいるのか知らないけどさ、まず、相手を探すのは限られた場所が多いし、好みのヤツならすぐに関係持っちゃうってのがほとんど。」
オレは拓海に説明し出した。

「別に、男女間だってそういうのはあるさ。けど、その後付き合うとかするだろ?」

「そりゃあ、そういう事もある。けど、ほとんどは身体だけ。..........コレはオレの場合だけどな。」

「.............だからヤリチンなんだって!」
拓海が小さな声で言う。ちょっと幻滅したのかも.........。

「これからは、そういう事しないようにする。オレは拓海だけにするから.........、って、まだ完全にはシてないけどさ。」
俯き加減にそう言えば、拓海の首筋も少し赤らんだ。

又、後ろから拓海の身体を抱き寄せる。180センチの身体の抱き心地には慣れないけれど、それでも回したオレの腕に手を置けば優しく撫でてくれた。その手の感触を確かめながら、オレはまた瞼を閉じる。




ご覧いただき有難うございました。
にほんブログ村 BL・GL・TLブログ BL小説へ
にほんブログ村

人気ブログランキング

「 ロ ク イ チ 」18 R-18
投稿しましたが、年齢に達しない方の閲覧は禁止です。
↓  ↓
「 ロ ク イ チ 」18 R-18

すみませんがpixivにログインしないと読めないと思いますので。
よろしくお願い致します。m(__)m

スポンサーサイト

コメント

非公開コメント