境界線の果てには。(001)

この世に起こっている事件や事故。その全ては他人事。そう思っていたのは3年前まで。
______________まさか自分がその中に身を投じるなんて思ってもいなかった。






ズドウン  ズドウウウウウンンンンン   ガガガガガツ

一瞬何が始まったのか分からなかったが、取り合えず部屋の天井に目が行く。
メリメリツと壁を支えている梁のようなものが折れて、その下が引き裂かれた様に割れ始めた。

「「ぅわっっ!!!!な、、、なに??」」
一緒に叫んだのは、運動場の隅にある体育倉庫に連れ込んだひとつ年上の高3の女。

その娘の頭の上に、天井からバラバラツと粉塵と共になんだか分からない物が落ちてくる。


「ギャー・・・・ツ」
頭から血を流したその娘の悲鳴を聞いた後、俺は目の前が白くなって気を失ってしまった。


気がついたのは、それから2日後の夕方。

うっすら開けた目に一番に飛び込んできたのは、母親の顔だった。目は充血していて、いつもの化粧っ気がない地味な顔立ちのオフクロ。

「ヒロツ、ヒロツ、わかる?見える?お母さんの顔見て?」

・・・・わかるって言いたいのに、声が出ない。
「ヒロツ、どうしたの?見えないの?」

だから、、、、、分かるってーの。意識ははっきりしているが、どうも思うように声が出ないらしく、ン、ン、ン、と痰を切るようにした。
「ヒロツ、ねえ・・・・どうして?」
あんまりオフクロがうるさくて、なんだか胃がムカムカしてくる。
.............あ、............なんか今、あの娘の顔が........................

あの女の子の血だらけの顔が目に焼き付いて、頭から離れない。
ヤベ、..........................吐きそう..........................

そう思った途端、何も入っていない俺の胃から喉元へと苦いものが込み上がってきた。





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