『君と まわり道』 51


 すっかり馴染んだ部屋にひとりでいるオレは、拓海のベッドに潜り込むと両手を思い切り伸ばした。もちろん拓海は、今頃京都のホテルで休んでいる頃だ。
今夜は、なんとなく人肌が恋しいというか、前のオレならとっくにゲイバーへ行っているところだ。
でも、今はそんな気にはなれなかった。さっき聞いたアイツの声が、耳の奥に残って離れない。

- そう言えば、オレ、何日セックスしていない?

ミサキに追い出されたあの日から、何日目だ?拓海と交わした口づけも触れ合った感触も覚えているのに.......。
ここにボディーが無いというのは実に虚しいものだ。

拓海の枕を掴むと、胸に抱き締めて頬を擦ってみる。さらりとした生地に、拓海のシャンプーの香りが微かに残っていて、鼻孔の奥深くにおもいきり吸い上げた。

- ちょっとした変態だな.............。

そのまま布団にくるまると静かに目を閉じた。が、身体の芯が火照って仕方がない。

うつ伏せのまま拓海の枕を掴むと、腹の下に入れてみた。硬さが丁度良くて、その上で身体を左右に動かすと、股間に刺激をくれ目眩の様な感覚を呼び起こす。

オレの頭の中には、あの晩の拓海の瞳が................。
熱い眼差しをオレに向けた。
.............ふ、................ぅ.............

思い出したら、オレの手が自然とボクサーパンツの中をまさぐり出す。枕を抱きかかえると、そのまま腰でリズムを刻む。まるでこの手に誰かを抱いているように..............。

ぁ、...........ん.................ん、ん、ッ.............
  
息が乱れてくると、硬く張り詰めたモノを握り締める。そのまま腰を打ちつけるように動くと、下着の生地が擦れて先端のヌメリもあっという間に広がっていった。

はぁ、.............はぁ、.................あ、ぁ、あっ、...............

抱いていた枕を股間に当てると、早いリズムで一気に登りつめる。
それは、頭の中が真っ白になって、自分の息遣いすら聞こえないような、閉ざされた空間に放り込まれた様な感覚だった。

自慰をするよりは、目の前の男を抱く方が早かったオレが、拓海の枕と慰め合うなんて...................。
下着をぐっしょりと濡らしておいて、オレは自分で可笑しくなって笑ってしまった。

- 何をしているんだろう ...................

余韻に浸る間もなく、ベッドから出ると拓海の枕カバーを外して洗濯機に放り込む。
それから自分の下着を脱ぐと洗面所で洗った。全く..............中学生の小僧かよ!と、自分でツッコミを入れながら、もう一度シャワーを浴びるオレだった。



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