境界線の果てには。(042)

 ひとしきり後悔した後で、これからは背中にもチェックを入れようと思った。

真咲はやたらと吸う力が強い。首とか鎖骨のところに、すぐ赤いキスマークをつけられる。
だから、絶対にやめさせてた........なのに................
よりによって背中に、しかも末永先生に見られるなんて。

-あーーーーーッ!! サイアク。

先生は俺の相手が”おとこ”なのを知っているんだ。
くそ恥ずかしいっ!!




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「しばらく、血が止まるまで押さえていてください。」
「あ、はい。」

採血が終わると白い絆創膏を貼ってもらい、肘を曲げたまま部屋の外へ出た。

さっきのハスキーなカレは注射もうまかった。
最近は、大きい病院で男性看護師を見るようになったが、個人病院では珍しい。大抵はリハビリ担当だったりするが、注射までしてる人は見たことが無かった。

それに、気にかかる事が・・・・
末永先生を見る目が、・・・・・・・熱い。
それに・・・・・俺を見る目にトゲがある気がして・・・・。
気のせいかな。


-末永先生のひみつ。-

先生は、<バイセクシャル>の人。
女とも男とも付き合える。つまりセックス出来るひとだ。
あんな童顔なのに、エッチの時はエロエロになる。ああいうのをギャップ萌えっていうんだろうな。

待合い室のソファーにからだを沈めると、3年前の光景が、閉じた瞼の裏に写し出される。
からだの芯が疼くような、掻きむしりたくなる様な記憶は封印した筈なのに.........

広斗の、注射の痕を押さえる指に力が入ると、絆創膏には血がにじんでしまった。













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