『迷惑な落とし物。』10

 洗面所で軽く汗を拭ってから部屋に戻ると、正臣が丁度冷蔵庫へ水の入ったペットボトルを戻すところで。「あ、俺も飲む。」そう言ってとろうとしたら、正臣にコップを差し出された。今まさに自分が飲んでいたであろう、そのコップ。それを俺にヒョイと寄越して来る。「飲みかけだろ?!」俺は冷蔵庫に手を伸ばすが、「もういらないから、ハルミ、飲んどけよ。」という。いや、普通自分の飲みかけのもの寄越す?「ヤだ。」正臣のコ...

『迷惑な落とし物。』09

 俺はいったい何をやってるんだ-------正臣の雄に手を掛けて、ゆっくり指で擦り降ろせば根元近くまで覆った被膜をじっと見てしまう。一瞬意識が飛んだ様に、その手を離すことが出来なくて、それを正臣が俺の指ごと掴んで自分のモノを擦り出した。------はッ!「お、おい!離し、てっ!や、だ!何させるんだ!!!」我に返って焦る俺に、正臣は目を閉じたままその感触だけを味わっているようで。俺の声が聞こえないのか、全...

『迷惑な落とし物。』08

  冷たいシーツの感触が、やっと肌に馴染んで来る頃。何食わぬ顔で俺のベッドにあがり込む正臣に、昨日の様な言葉を吐く気にもなれず、俺はただじっと横たわって瞼を閉じた。壁側に行くために俺の身体を跨ぐと、一応は遠慮がちに布団をめくる。もじもじと足先をしのばせて、出来るだけ俺の身体に当たらない様にしているのか。あの、神経の図太い男が、そんな事をしているのが可笑しくて、思わず笑いそうになるがなんとか堪えた。...

『迷惑な落とし物。』07

 シャワーを済ませて部屋に戻ると、入れ替わりに正臣もシャワーを浴びると言って浴室へ入って行った。まだ乾いていない髪の毛をタオルでゴシゴシと拭きながら、ベッドに腰掛ける。ベッドの足元に、押しやられた正臣のスーツケースが開きっぱなしになっていて、別に覗くつもりは無かったが、服の間からはみ出しているモノに目が留まった。(へぇ、...........リョウくんか。)ヒョイとそれを指先でつまんで引き出すと、見える様に...