【妄想男子と恋のゆくえ。】47

 森の身体がものすごく熱い。そして、俺の身体も顔も............。鼻先を舐められて、それから頬に移ってまた耳朶を甘噛みして.....、いい加減俺の顔から離れてくれと思いつつ、唇には一切触れて来ないのがまた可笑しくて。森は一体何がしたいんだ?「も、......やめ、ろ.....。離し、て.....。」いい加減大きな男の下敷きでいるのは苦しくなる。体重を全部かけている訳じゃ無いのは分かる。それでも、これ以上くっついていられ...

【妄想男子と恋のゆくえ。】46

 広いソファーにはりつけられた俺は、森の大きな手が派手な鳥居のTシャツの裾から入るのを食い止めようとしていた。「ヤ、ダ!!ヤメロよっ。」必死の抵抗をするが、森の長い指がするりと腹に伸びてきてTシャツを思い切り引き延ばしたが無駄だった。脇腹を引っ掻かれたら力が抜けて、アッサリ降参すると俺の腹はしっかり晒される。恥ずかしくて自分の手で顔を隠す。女じゃないけど、こういう時はもう何も出来ないもんだな・・・。...

【妄想男子と恋のゆくえ。】45

 - - 久しぶりの森の家。でも、相変わらずリビングは白い。雑誌に出てくるオシャレなマンションのインテリアよりも数少ない物しかなかった。「広~い!!素敵だわ~!!」ヒカルちゃんたちが目を輝かせると、辺りをくまなく見ている。鳥居も、一瞬はハッとしたみたいだったけど、すぐにソファーに腰を降ろすと「うちにもこういう広いソファー欲しいな~」と言って寛いだ。何処からか適当にクッションを持ってくると、それを床に...

【妄想男子と恋のゆくえ。】44

 ------それにしても、さっきから喋っているのはニットキャップの人ばかりで。普通は、オレのオジサンの○○さんです。ぐらいの紹介があってもよさそうなもんだ。「そう言えば、森のお父さんですか?」と、的外れな質問をしたのは鳥居だった。どう見たって若すぎるだろ?!まだ20代後半ぐらいにしか見えないぞ。「あ、いや、おれは明人の叔父。母方の一番下の弟でね、マサキっていいます、よろしくね?!」「・・・・すみません、確...

【妄想男子と恋のゆくえ。】43

 案の定、ラストシーンはビルの奥まった鉄格子の中の人影。感染を匂わす皮膚の腐り具合がキモかった。「あ~、結局全滅はしないって事かよ~っ。」鳥居は照明の付いた途端、俺の方を見ると言った。「そういう事だな。またパート2とかやるんじゃないか?」というと、俺はポップコーンに手を伸ばす。「これ、食べちゃう?」なつみちゃんがポップコーンを鳥居とヒカルちゃんに渡している。捨てるのはもったいないから、食べ終わる迄...

【妄想男子と恋のゆくえ。】42

 その日、朝からテンション高めの鳥居は、待ち合わせの1時間も前に俺を呼び出した。「ったく、10時に待ち合わせって言ったのお前じゃん!1時間もこんなとこで何するんだよ?!」俺は、映画館の入ったビルの一階にあるトイレの中で、鳥居と二人、鏡に向かっていた。「だって、今日の服が気になってさぁ、変じゃね?この色ハデ過ぎるだろ。」そう言って、自分のカーキー色のジャケットの襟をつかんで広げる。中に着ているのは赤ベー...

【妄想男子と恋のゆくえ。】41

 ロングホームルームが終わると、生徒たちはやっと来る週末に期待をしつつ、月曜日とは打って変わって輝いた顔つきで帰っていく。森が一緒に帰るのか分からず、誘うのも変な気がするし、自分の鞄を持つとゆっくり教室を出た。下駄箱から靴を取り出して履き替えると、表で横山と鳥居が待ってくれていて合流する。「森は?」横山が俺に訊くが、「さあ?!」と言った。小さな子供じゃないんだ、一々一緒に帰ろう、なんて誘ったりはし...

【妄想男子と恋のゆくえ。】40

 屋上に近い階段の踊り場にいると、昼休みで賑わう声が煩いぐらいで、昼寝をしようにもここでは無理だと思った俺は鳥居を誘うと下の階の図書室に行った。図書室は、人もまばらで入口に図書委員がひとりいるだけ。テーブルについて静かに読書している奴らとは別に、俺と鳥居は一番奥の棚へと向かう。古い本に囲まれたここは、来る奴なんかいない。床に腰を降ろすと適当にその辺の古書を手に取った。鳥居は着ていたジャケットを脱ぐ...